土曜日、富士見 森のオフィスにて開催された「一軒家座談会(中古住宅編)」に参加してきた。
これは森のオフィスのスタッフさんが企画したもので、「良い中古物件に巡り合うには?」 「リフォームはどのように?」といったような疑問を、建築士の先生を招いてざっくばらんに話し合おう、というもの。
富士見町は近年移住者が増えているが、アパートやマンションも含めて、住居の供給が圧倒的に不足しているのが実情だ。
中古の住宅を探すにも、不動産業者を粘り強く当たるのに加え、まずはアパートを借りて仮住まいとし、「人づてに」物件を紹介してもらって手に入れた、なんていう話もよく聞く。 その「人づてに」というのはどこでどうすればいいの? みたいなところも企画の原動力になったらしい。
実際のところ、そんな「物件との出会い方」には運もあったり、何か法則があったりするわけでもないだろうので(「家が欲しい!」とことあるごとに言い続けるのは間違いなくひとつの方法ではあるだろうが)、おのずと流れはリフォーム関係の話題へ。
私的にも、引っ越してきたばかりで、仮住まいとするアパートも落ち着いたばかりだし、何しろ笹原の家を何とかしないといけないので、今は「家と出会う」ことまでは頭が回らず、だけどリフォームに関してはまさにこれから考えていかないといけない問題。だから今回の座談会は多いに参考になった。
ゲストとして招かれたのは、北杜市で「ルスカデザイン」を主宰する和氣正頼さん。彼も20年ほど前に移住してきて活躍している、いわば移住の先輩でもある存在だ。
「設計は人生相談」、「目指したい住まい方に沿ったアドバイス」をモットーとしている和氣さんの話は、とにかく柔軟なのが印象に残った。
富士見町は冬に寒いのはもちろんのこと、近年はエアコンを入れる家が増えているというほど、暑い。ということで、話は自ずと断熱の方法になったのだが、何が何でも建物だけで解決するのではなく、「場合によっては庭に木を植えることが結果的に効果的な断熱の方法になることもある」といったような具合で、とても面白い考え方だな、と思った。
また、とにかく断熱材を入れればいいというわけではなく、全体のバランスを考えないと強い箇所と弱い箇所ができてしまい、弱い箇所に温かい空気が流れると、冷えて結露してしまい、その箇所が腐ってしまう、など。
ちなみに、 笹原の家には妻が「オンドルを導入してみてはどうか」というアイデアを出しているので、古民家とオンドルの相性についても聞いてみると、「それはいいと思います。建具を直したりとか、局所的な暖房を入れるのも手だと思いますよ」とのこと。これも今後の参考にしたい。
「できるのなら、住まいはできるだけシンプルなほうがいいと思います」という和氣さんは、昭和のスッキリした外観の家がおすすめだという。
「昭和の後期になると、間取りを中心に考えた結果、家全体のフォルムが損なわれた住宅も作られるようになってくる。そういう家は手を入れにくいですよね」
また、できるだけコンパクトに、というアドバイスも。
「もしできるのなら、平屋のほうがいいですよね。階段を作ると、その分面積もとりますし、建築費用も多くかかりますから」
以上、備忘録的に印象に残ったことをざっと書いたのだが(もし何か間違っていたらご勘弁を……)、こういう場に参加できたのはとてもよかった。
いずれ、私たちもこういう会を主催できたらいいのだが。
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