人生50年ぶんの問題解決なるか……? 宅建業者のギャラに関するちょっとした疑問


宅建業法を勉強して、疑問に思ったことのひとつに、宅建業者の報酬についてのことがある。

疑問の内容を、語弊を恐れずに至極簡単に言うと、なぜ、作業量(手間)ではなく、物件の価格だけで仲介手数料(報酬つまりギャラ)が決められるのだろう? ということである。


これまた語弊を恐れずに至極簡単に言うと、100 万円の物件と 1000万円の物件、どちらも契約するまでの手間は同じようなもののはずである。

いや、ことによっては 100万円のほうが蓋を開けてみるとかなりの問題を抱えていて(登記がされてないとか、接道義務の関係で建て直しができないとか……)、実際は 1000万円の物件の数倍大変だ、なんていう可能性のほうが高そうである。


手間がかかるうえに、報酬は高くない。

地方の集落の空き家なんて、そんな「難物件」ばかりだから、業者も扱いたがらない。

話題の「ゼロ円物件」なんて、そもそも報酬の計算ができないから扱えない。


つまり。

現行の制度は、設計がかなり古いんじゃなかろうか、破綻してきているんじゃなかろうか、と思ったりするのである。


もちろん、そのことを考慮してか、価格 400万円以下の古家に関しては、わずかながらの考慮がなされたが、それにしても、本当に「わずかながら」である。

調べていたら、こちらの記事を見つけた。私が感じているのと同様のことを考えている方がいて、少しうれしい。


ちなみに、不動産業者の報酬は成功報酬なので、いわば All or Nothing である。

つまり、いくら内覧を重ねても、そのお客様に選んでいただかない限り、報酬はゼロである。

※ もちろん、選ぶ側だって真剣だからいろいろ見たいのは当然である。


ちなみに、カントリーボックス信州では、物件の内覧に関し、車での送迎はお断りしている。

実際、地方で暮らすには自動車が必須なので、特段に高姿勢な提案ではないはずだ。

ただ、お客様は一日に何件も見たいはずで、それもわからないではないが、「次の物件(ほかの業者の物件)まで送ってほしい」、というのはちょっと違うんじゃないかい? というのも正直なところである。

田舎は広い。移動に時間がかかる。その時間をかけて、あなたのために働いた報酬は……? ということなのだ。大きな企業ならともかく、ウチはほぼワンオペであるからして……。



まぁまぁまぁ。

疑問や不平不満ばかり言っていいても仕方がないし、「問い合わせ」というのは換言すれば「ニーズ」であるから。

そして。

みんなが納得してハッピーになる方法を考えることこそがクリエイティブといえるのだろうから。


かなりの難問ではあるが、こういうときのためにこれまで 50年も生きてきたのだ、と言えるような、問題解決法が欲しいものである。

私の椅子はどこに

2022年11月に50歳を迎え、第二の人生が始まり、これからいろんなことがドラスティックに変わっていく――。 なんて、勝手に思い込んでいるフリーランス山﨑の、日々雑感です。 編集やライティングの仕事に加え、2021年に宅地建物取引士の資格を取得したので、仕事にも幅を持たせようという話、 あるいは趣味のギターやエンタメなどの話をしていきます。

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