灼熱の丘の記憶、または長坂アルバイシン。


また今回も久しぶりの投稿になってしまった。

前回からの間、特に何もなかったわけではなく、逆にいろんなことがあり過ぎて……ひとつの出来事が自分の中で咀嚼できないうちに、早くも次がやってきてしまうというか、そんな感じだったのだ。

まぁでも、ひとつひとつ、書き記していかねば、と考えているので、少しずつ……。


「こんどフラメンコの公演を主催するので、取材してください!」と連絡があったのは、ちょうど 1か月ぐらい前。私のことは「富士見 森のオフィス」で知ってくれたらしい。

突然のメッセージに驚き、かつ取材(というか記事)にできるものなのかも分からなく、、だけどせっかく連絡をくださったのだから、と当日出かけてみることにしたのである。


そんなわけで、フラメンコライブ「アルマの饗宴」へ。会場は、長坂コミュニティ・ステーションホール。


いや、久々にフラメンコを観て、その生命力というか、パワーに圧倒されて元気をもらったというか。

今年、スペインのヘレスで行われた国際コンクールで入賞した土方憲人さんをはじめ、山室広美さん、小池重子さん(以上バイレ)、西井つよしさん(トーケ)、有田圭輔さん(カンテ)という布陣。

気持ちいいほどの声量で歌う有田さんの歌と、ところどころでパコ・デ・ルシア以降のモダンさが顔を出す西井さんのギター。そして汗が飛び散るほどの運動量と存在感で舞台を狭く見せてしまう 3人の踊り。

まるでリズムの洪水であり、旋律の揺れであり、指先から何かが出ているのではないかと思えるほどの、身体の繊細さと柔軟性なのである。

それらが一体となったときの力強さたるや……。

いい公演だった。



そういえば、私もスペインはアンダルシアへ、取材で行かせてもらったことがあるのだ(良い時代だった)。

下の写真は、グラナダの、アルバイシンの丘。このあたり(あとサクラモンテとか)がフラメンコ揺籃の地といわれている。

訪れたのは 6月、今の日本ではないが 40度に迫る暑さで、これは昼寝でもしなきゃ生きていけないな、と感じたのを思い出した。あと、ガスパチョは必須(笑)。


今回、初めて長坂駅の周辺を訪れたのだが、小高い丘の上にあって、そしてこの酷なほどの残暑とともに、このグラナダの想い出が蘇ってきたのだ。

ここから先、私の中ではこの日は「長坂アルバイシン」とでも言おうか、という感じである(笑)。


また、私もフラメンコの専門というわけでは決してないのだが、先のアンダルシア取材のほか、節目節目でフラメンコ関係の仕事をいただいている。


現地取材ではセビージャのフラメンコ学校にも行ったのだが、そこでニアミスした徳永兄弟のインタビュー。


現在の日本で、「フラメンコ」といえば、まずこの人であろう沖仁さんのインタビュー。


何はともあれ、こうして生きていられるのはありがたいことである。

フラメンコに接すると、いつもそう思う。

私の椅子はどこに

2022年11月に50歳を迎え、第二の人生が始まり、これからいろんなことがドラスティックに変わっていく――。 なんて、勝手に思い込んでいるフリーランス山﨑の、日々雑感です。 編集やライティングの仕事に加え、2021年に宅地建物取引士の資格を取得したので、仕事にも幅を持たせようという話、 あるいは趣味のギターやエンタメなどの話をしていきます。

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