現金商売の担力、あるいは、メール読解力



古い仲間に頼み込まれて、とある有名ガイドブックの制作を手伝っている。

掲載されている幾多ものショップや飲食店に連絡を取り、前回の出版からの変更点などを訊いていくのだ。

もちろん、近年はメールでの確認が大多数なのだが。

中には電話や FAX(!)での確認が功を奏することが多いことに、改めて気づいている。

何度メールを送ってもウンともスンとも言わない店(店主)が、FAX だったり、電話 1本ですんなり話がついてしまうのだ(特に飲食店)。

ここ 10年ぐらいで、仕事におけるコミュニケーションの 99.9 %がメールだけで済んでしまう(あるいはそうするのがマナーとなってしまった。「いちいち電話してくるな」みたいな……)感があるが、今回の件で、まだまだ電話(FAX)でのコミュニケーションに頼っている世界があると実感したというか、何でもかんでもメールやメッセに頼ることの危うさに気づいたというか。


何というか、キャッシュレス化が進む世の中で、現金商売の担力を見せつけられたような気がするのである。


自分はまだ「何とかPay」みたいなのは使っていないのだけれど。

まだまだ使わなくていいかな、なんて思ったり(笑)。


このように思ったのは、現在、もうひとつ手伝っている仕事が、メール 99.9 %で。

「原稿を直してくれ」とか、何か問題があるときも全てメールで。

相手によっては、そのメールの内容を読み取るのがひと仕事なのだ。


相手の意図を図る力(メールの読解力、あるいは行間読解力)が必要で、だけど、それを推測する時間がもったいない、もっとぶっちゃけていってしまえば無駄、と思ってしまうこともしばしば……。


本来、文字で伝える場合こそ、相手に誤解を与えないよう、丁寧にし過ぎること越したことはないと思うのだが、そういう考えは決して世の主流ではないらしい、と思える事象が結構ある。


そんなストレスが溜まってきたときのガイドブックだったから、よかった。


もちろん。

メールのやりとりも、相手の意志を読み取ることで思考が働くこともある。

電話しても、その瞬間の機嫌の良し悪しが、円滑なコミュニケーションを危うくしてしまうこともある。

つまりは、どっちもどっちなのだ、と思う。


自分は、どちらか一方だけではダメなタイプで、この正反対な性格の仕事を、うまく組み合わせてやっていくのが、ストレスを感じなく(というか相殺し合って)続けていく秘訣だと、今さらながら気づいたのであった。


写真は、先日、仕事した「富士見 森のオフィス」にて。

このような環境の変化も、自分にとっては欠かせないものだと感じている。


ついでに、この前のギター練習。ジェイソン・ムラーズというシンガーソングライターの、〝No Stopping Us〟という曲をモチーフにした。

これも、仕事をストレスなく進めるための、ひとつの手段だと思いたい(ちょっと無理があるか?)。

私の椅子はどこに

2022年11月に50歳を迎え、第二の人生が始まり、これからいろんなことがドラスティックに変わっていく――。 なんて、勝手に思い込んでいるフリーランス山﨑の、日々雑感です。 編集やライティングの仕事に加え、2021年に宅地建物取引士の資格を取得したので、仕事にも幅を持たせようという話、 あるいは趣味のギターやエンタメなどの話をしていきます。

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